5歳の男の子と1歳の女の子を子育て中のあずみさん。
我が家には、5歳の男の子と1歳の女の子がいます。今回は、この5歳の息子がはじめて体験したお友だちとのトラブルと、親子でそれを克服した体験談を書かせていただきます。
まず、息子は保育園児で3年間同じクラスのまま進級していき、15名程度のお友だちと数年間共に過ごしていましたが、これまで大きなトラブルはありませんでした。
でも、久々に登園をすると、ざっくり述べると「これまで感じたことのない疎外感を感じた」ようなのでした。
息子が今までとの違いに悩んだ経緯
今回令和2年明け頃からのコロナ禍で、「保護者が在宅できる家庭は園を休んでほしい」との要請が保育園から出ていました。
なので、息子は4・5月全く登園することなく、6月から年長児として久々にクラスに戻ることになりました。
自宅保育を終え、楽しみにしていた保育園にやっと行くことができた(他の休んでいたお友だちも戻ってきた)のですが…。
これまで仲の良かったお友だちたちに「やめて!」・「○○(息子)くんはいれてあげない!」等と急に言われるようになり、理由がわからず寂しく感じたようです。
「保育園には行きたい、でもイヤなことを言われるなら行きたくない」年長になったばかりの息子に、そんな葛藤が生まれました…。
先生に話を聞いてみた
6月に入り、最初の2日ほどは、「子どもの集まりだし、そういう時もあるかな」「時期が時期だし、密にならないようにくっついて遊ばないよう指導されているのかな」と私もあまり深刻には考えていませんでした。
でも、息子の話では、「他の子同士は遊んでいるのに自分だけ入れてもらえない」ということがあるようでした。
なので、送迎時にさりげなく先生に話を聞いてみることに…。
すると、親目線で見ても「息子が良くない」と思えるポイントがいくつか出てきました…。
今回の息子が感じたトラブルは、「息子の振るまいを心がけるとすぐに解決できそう」と先生も仰りましたし、私自身も感じました。
今回息子がお友だちに強く言われたり仲間に入れてもらえなかった理由
息子は、以前からも今も腹が立っても手を出すことはありませんでした。
でも、悪く言えば威圧的な態度で相手を責めたり、言葉がつたないお友だちに「意味わからんし…」といったような言い方をしてしまうこともあるようでした。
また、人前に立ったり代表のような役割を好み(これ自体は良いことだと思います)、常に自分が中心であろうと主張しすぎる面があるようでした。
今回数日ですがお友だちからけむたがられてしまった理由は…。
先生が感じられた雰囲気では、「周囲の声に耳を貸さずに、うまくいかないと不満を顔や声に出してしまうので、お友だちは“自分のやりたい遊びができなくなる”と感じたのかな?」という風に捉えられたようでした。
反省と私自身が学んだポイント
今回、約2ヶ月半、家族だけ(主に私・息子・1歳娘)で過ごしてきました。
その中で、私は料理や洗濯などのお手伝いをできるだけ息子に頼んだり、息子のアイデアを家のことに取り入れたり、家族(集団)の一員としての自覚ややりがいをもってもらおうとしてきたつもりでした。
でも、やはり「家族という集団と、保育園や学校等の他者と共に過ごす社会集団では、同じようにはいかない」ものだと実感しました。
家では息子のやり方を尊重するようにしていたので、多分息子は「何かやる=ありがとうと言われる、認められる」と感じてくれていたと思います。
でも、園では息子流のやり方だと時に「違うよ!」「変なの!」「僕の方が上手だよ!」といった声として返ってくることもあるのでしょう。
こういった時に、息子自身がきつく言い返してしまったり、「△△くんの方が下手!」といった感じで返答し喧嘩になってしまうこともあったでしょう…。
遊びも、家では妹と遊ぶ場合にはもちろん主導権を握れますし、うまくいかなくても「赤ちゃんだから…」と割りきることができたのだと思います。
そして、私や主人と遊ぶ時には、ほぼ100%息子のやりたい遊びややりたいルールに合わせていました。
それで息子が喜ぶ(息子のためになる)と思っていましたが…。
保育園に戻ると、同じトランプ遊びでも若干お友だちの知るルールと相違があったり、ブロック等の創造遊びではもちろん息子の頭の中で描く世界通りにはならないのです。
「自分がやりたい通りにならない!」集団生活において、息子がこんな葛藤を抱きそれが原因でトラブルになってしまっていたのであれば…。
家でできたことと言えば、
- 妹がぐずった時には「赤ちゃんだから仕方が無い」だけでなく、自分(息子)の何が原因で妹が泣いてしまったかを考える
- 時にはパパやママのやりたい遊び(息子はあまり気が乗らないものでも)を一緒にやって、その中で楽しみを見つけてみる
といったことなども、声をかけてみたら良かったなと反省しました。
そしてもう一つ、先生に言われて私自身が「はっ」としたこと…。
「息子の振る舞いが幼いのではなく、周りも成長してきている。だから、これまでうまくいっていたことがうまくいかなくなって、悩むこともある」
幼い時から口は達者(?)で人前が好きだった息子は、年少や年中の時なら率先していろいろなことをやってくれる中心だったのかもしれません。
そして、息子自身も「○○くんこれ作って!」「○○くんいれて~!」と言われるのが嬉しかった。
でも、お友だちも年長になり園の中でも一番上のお兄ちゃん・お姉ちゃんとなり、言葉も知識も活動量も、ぐぐっと増えてくる頃ですよね。
そして、息子が登園していなかった空白の期間にも、保護者の方がお仕事の子どもたちは日々登園して、息子や私の知らない間に、同じメンバーでも環境は変わっていっているのです。
言われてみれば当たり前のそのようなことも、私たち親子は息子をベースに周りを見ていたため、「周囲に受け入れられなくなった」と感じてしまっていたようです。
本当は、お友だちが望んでいるのは「対等に遊べる空間」「うまくいかない時には落ち着いて話し合うこと」といったものだったのでしょう。
自分を中心に遊びを広げ、常に「教えてあげよう」「間違いは指摘しよう(言い分は正しくとも言い方がきつくなってしまう…)」という息子のこれまでの考え方は、ちょっとクラスに合わなくなってきているのだなと感じました。
息子と話し合って
息子の園では、2歳児まではお帳面(連絡ノート)がありますが、3歳以上はありません。
なので、日々の園での子どもの様子は、子どもか先生に直接聞くしかないのですが、やはり子どもは嘘をつく気が無くとも自分に都合の良いように言ってしまいますよね…。
「きついいい方をされてイヤだった」の裏には、息子はもっときつく言ってしまっていたり、「入れてあげない」と言われた理由は、
息子と一緒に考えてみるとやはり息子が逐一「そうじゃない!」「これはこうやるの!」と教えたがったり自分よがりの遊び方になってしまっていた面もあったようでした。
なので、そのあたりを意識しつつ、息子に家で園のことを話す際には、もちろんお友だちにされてイヤだった話も聞くけれど、「自分はその時どうしたのか」「自分の振る舞いで反省点はないか」も考えさせてみることにしました。
そして、それと共に、長い一日、「楽しかったこと」「嬉しかったこと」も聞くようにしてみると…。
例えばですが、息子自身が目の前のおもちゃを取られてしまった時、これまでだったら「取らないでよ!」と強く言ったりにらんでしまっていた(その結果おもちゃは戻ってくるけどお友だちが離れていった)のを、
「今使ってるからやめてね」と、内心腹が立ってもまずは優しく言ってみることにしたようです。
(やさしく伝えても、きつく言い返されたりわかってもらえなかったら、怒る前に先生に相談してみるように伝えました。)
すると、毎回ではないものの、「きちんと思いを話せば伝わる」「やさしい言葉を使った方が自分も気持ちいい」といったことに息子自身気づいたようでした。
また、先生も気にかけてくれていたようで、お友だち数人や時にクラス全体で、「年長さんの遊びのルール」や「相手を思いやった言葉遣い」の話なども時折してくれているようです。
言い方や振る舞い一つで自分も周りも変わる!
書いていて改めて感じたのですが、これ、大人でも大分難しいことだと思いました…。
腹が立っているのに相手を思いやること。気持ちを伝えつつトゲのある言葉にならないよう意識すること…。
もちろん、息子もお友だちも、いくら園や家で言われたからって、すぐにスッキリなおるものでは無いと思います。
でも、今回私は、息子は数日イヤな思いをしましたが、この「頭を打つ経験」を就学前にできて良かったなと感じました。
やはり、学校生活が始まると、送迎もないのでお友だちの顔も親から見えなくなりますし、休み時間等先生が見守ることができない時間・場所も多くなります。
その前に、子どもたち自身で話し合わせながら時に喧嘩をしながら、その成り行きや成長を先生が見守って伝えてくれる、幼稚園や保育園時期だからこそのメリットもあると感じました。
息子も、実際自分がイヤな思いをすることで、テレビや絵本に「気持ちの良い言葉を使おう」等と投げかけられるよりも、身をもってその大切さやそれができない時の苦しみを味わったと思います。
まだそれを意識して1週間程だけなので息子も言葉や振る舞いに気をつけているようですが、もちろんこの先また同じことを悩むこともあるかと思います。
でも、この短期間で、言動一つで実際にお友だちが離れていったり戻ってきてくれたり!(今はトラブルはほとんどなくなったようで、楽しんで登園しています!)
息子には少し難しい話になってしまいましたが、幼児期にきちんと伝えておくべき話だった・しておいて良かった、と思いました。
そして、何より家での親の姿は子どもの鏡…。
私や主人も腹が立つと言葉が強くなってしまうことがあるので、それを反省しつつ、家族みんなで気をつけていきたいなと感じた出来事でした。