6歳の男の子と2歳の女の子を子育て中のあずみさん。
息子の通う園には大きな園庭がなく、園生活で鉄棒にふれる機会は、公園や組み立て式の室内遊具で「今日は鉄棒をやりましょう」となる時だけです。
さらに、我が家の近くの公園も、鉄棒がない所が多く…。
なので、息子は年長になった今も、鉄棒に取り組んだ経験は計10~20回程度なのかなと思います。
私の反省点でもあるのですが、このため息子は鉄棒への苦手意識が強く、前回りはなんとかできるようになったものの、逆上がりは体が固まってしまうほどに。
そんな今年、息子たち年長児は園で逆上がりをすることになりました。
しかし、室内遊具で限られた時間とチャンスの中ではどうしても苦手が克服できなかった息子。
でも、「やってみたい」という意欲は強かったので、普段とは違う公園へ行ってみて、親子で逆上がりレッスンをすることに!!
といっても、補助板もなければ専門的なサポートもできない私。そんな私が試したのは、「とにかく“苦手”や“怖い”という意識を取ってやろう」という視点から考えてみることにしました。
息子の体力や性格からの、素人の我が子へのアドバイスなので、一般的には通用するかはわからないですが(専門的には間違っている点もあるかもしれませんが)、一日で劇的に苦手意識が変わった体験談として書かせていただきます。
手を離さなければ落ちないから大丈夫!(必ず鉄棒を握らせる)
まず、息子が怖がっているのは、「落ちたら怖い」ということのようでした。
低い鉄棒といえど、鉄棒は勢いよく世界が変わるし体が大きく振れるものなので…気持ちはわかります。
しかし、我が子は大前提として「落ちる理由=手を離す」だということを忘れていた(意識していなかった)もよう…。
当たり前に思えるこの声かけが、「そっか…!」と気づきにつながったようでした。
しかし、意識せずとも手が離れてしまうのが怖い様子もあったので、まず基本に立ち返ってつばめや前回りをする時の持ち方を確認しました。
一応息子はしっかり鉄棒を握ってはいたのですが、焦ってもう一回やろうとした時等、ふとしたときに手がフックのように(親指も鉄棒の上側に)なってしまうこともありました。
その際に、そこを指摘して「このまま回ったら手はどうなる…?」→「逆さ向いたときに落ちそう…!」ということを息子自身に考えさせることに。
意識して鉄棒を必ず握るだけでも、安心感はかなり変わります。
そして、軽くでも握った手の上から大人が押さえてあげると、安心感は更に増したようでした。(正確には、上に置いているだけ、が近いのですが…。)
「これで落ちない!」という安心感は、自信ややる気につながったようでした!
イルカジャンプのイメージで足を蹴り上げる!
次に、私もそうでしたが、よく逆上がりを教えている方が子どもに「足をもっと蹴り上げて!」といった声かけをしていますよね。
これ、この言い方でうまくいく場合ももちろんあるかと思うのですが、「蹴る=サッカー」というイメージしかなかっただろう息子は…
何度やっても足を前にキック…!結果、体が地面に対して水平に浮くのがが限界で、逆上がりとは逆に遠い姿勢に…。
何も言わないと怖がって足が上がらないので、それよりは一歩進んだ息子。とりあえずその勇気はほめておきましたが、「蹴り上げる」が難しいということにそこで気づき、少し悩みました…。
が、「息子にもわかりやすいオーバーヘッドキックがあるじゃないか…!」とふとピンときました。(実際にはサッカーでのオーバーヘッドのシーンはあまりイメージがわかないので…。)
それは、イルカのボールキックでした。さまざまな子ども番組やCMで何度もみているシーンで、子どもにも伝わりやすいかな…?と。
空からぶら下がっている頭上のボールを蹴るイメージ。
逆上がりの理論とは少し違うかもしれませんが、「イルカはボールを蹴った後くるっとまわれている」というのが、息子にはピンときたようでした。
頭上蹴りの先生(見本)はイルカ!
なぜかよくわからないですが、「小学生のお兄ちゃんや、クラスでも運動が得意な子とかができること(逆上がり)は、自分には無理」と諦めが顔に出ていた息子も、「イルカができるなら自分もできるはず」というライバル心が芽生えた模様(笑)
もちろん一発で成功、とはなりませんでしたが、意識が変わると足を蹴り上げる向きが前から上に変わったようで、フォームががらりと変わりました!
私は下の子を抱っこしながらだったのでできていませんが、「ママの手を蹴ってみて」等と頭上に蹴り上げる目標を作ってみるのも良かったかなと思います。
「靴ならできる!」アイテムも意識改革の要素に!お守り効果もあり!?
そして、全く根拠はないのですが、子どもの成長に思い込みは重要!?と感じた私。
はじめ逆上がりが「できない」と後ろ向きでイヤイヤやっていた日には、何かのついでに公園に行ったので、息子はサンダルを履いていました。
実際脱げてしまったわけではないのですが、「脱げそうでできない」「力が入らない」等、ちょっと言い訳を始めたので、その日鉄棒を離さないことや蹴り上げる意識等を高めた上で、「じゃあ今度は靴でチャレンジしようか」と帰宅。
息子の思う「できない要素」がサンダルなので、それを取っ払い靴で後日再出発をしました(笑)
(一応、もちろんサンダルより靴の方が安全で運動しやすいのは確かかと理解しています。
ただ、息子は以前園では室内で裸足でも外で靴でも、「苦手」の一点張りだったため、「靴でがんばる」を意識の問題と捉えさせていただいています。)
「その靴はいたら速く走れたんだっけ?」・「最近はいてなかった(夏だったので)けれど、ぴったりでかっこいい、できそうじゃん!」等、靴で運動力が向上しそうな意識を上げながら公園へ…!
失敗しても、「大丈夫、簡単には脱げないから!」・「その靴はいてたら足の裏からなら思いっきり落ちても痛くないから!」と、以前に増して「靴はいてるから大丈夫」を混ぜながら励まし続けること数回…。
ついに、できました!!本人が一番驚いていましたが、笑顔が忘れられません♪
はじめに(偶然ですが)あえてやりにくい履き物で行ったのも、結果的に次への動機付けになったので良かったのかもしれません。
また、お守り等を信じてくれそうな場合には、ヘアゴムのように手に通せるもの等(逆上がりで邪魔にならないもの)で勇気づけるのもありかな?と思いました!
「できない」理由を一緒に考え減らし、「できる」自信をつける!
結局、息子の場合は、「落ちそうで怖い」・「自分には無理(苦手だから)」・「体を持ち上げる方法がわからない(足の蹴り上げ方)」という、技術面より意識が先行して成功の邪魔をしていたのだと思います。
園では、先生は複数の子どもを見なくてはならない、失敗しても1~2度で次の子に変わらなくてはならない、できる子がそばにいて劣等感を感じる、等の要素もあったのかと思います。
私の教え方は専門性は劣るかと思いますが、息子の性格等がわかった上で励ますことができたのが、自信につながってできるようになったのなら嬉しいなと思いました。
「イルカにできるなら自分もできる」のように、「あ、そうなの…?」と意外なことが自信になることもあるようなので、何でも例に出してみるもんだなと私が学んだのも事実…(笑)
一度できても毎回成功とはいかず、結局「やっぱり無理」を繰り返すこともある息子ですが、当初を考えると同じ「失敗」でも惜しさややる気が全然違いました。
自分は運動が苦手、なかなか公園に行く時間が無い、技術指導は園や学校に任せている…というパパやママも、時々でも一緒に行って苦手なことも見てあげると、親ならではの視点でヒントが出てくるかもしれません!
